20年前、丁度ドイツに住んでいる頃、生地屋さんで見つけた
綿ローンの生地。肌触りが良く、大好きなリバティープリントに
似ていたために買い求めました。そして、知人のお母様と
私の母へ同じブラウスを2枚同時に作りました。
8年前に亡くなった母は、このブラウスをよく着ていました。
そして、大切にとっておいてくれました。
昨日は母の日。私にはもう「母」と呼べる人はいません。
そして、自分にも私を「母」と呼んでくれる人はいません。
まだ私の身の回りには、母と私の絆を物語る品々がたくさんあります。
母が唄っているテープも、ビデオも残されています。身近な肉親
がそばにいなくなった今となっては、いろいろ思い出す毎に
語りかけます。「ありがとう」と。
そして、病の苦しみの中、私の名前を呼んでいたこと。
か細く、菩薩様の手のような美しい形になった母の手を
思い起こします。
色々な困難にぶつかる毎に、本当に実感する事は
元気な頃には厳しかった母が今はいつも見守ってくれていること。
いろいろな決断をするたびに仏壇に手を合わせ、心の内に
聞く母や父の言葉。そして、そうして実行して来た事が
いつも後から、正解だったと思える不思議。
やはり「お見守り」はあるのだと実感する毎日です。
天国の母へ、愛を込めて・・・・